今日の事例[2019/07/25]

今日、金型依頼があった部品の、検討をご紹介します
成形材料=ABSの製品です
横と上から、穴が4箇所ずつ開いています
横穴は、キャビコアでの食い切りが出来ない形状なので
4方向のスライドで提案しました。(下図の通り)

コアスライドにて横穴を対応するにあたり
一部スライド方向に、アンダーが出てしまう為
それを回避する為に、形状変更の提案をしています。

また、下の図の箇所もスライド方向に勾配を追加
及び、スライドとコアの形状にミスマッチ0.03〜0.05㎜
安パイで頂いておきます。
ミスマッチといのは、ワザと段差を作る事で、その段差内ならば
万が一ズレが生じても、機能や寸法に支障をきたさないように
施しておく保険みたいなものです。
今回は大きめで貰っておきました。

次に、突き出しピンの一の案です
バランス良く配置しつつ、無駄に多くならず
尚且つ、キチンと型から離型出来るような
位置と大きさ数を探ります。
私の場合、全体的に見渡してほぼ感覚で決めていきます。

下の画像は、簡単に解析を行った結果です
・ヒケ・ウェルドの位置・エアトラップ・充填時間を確認しておきます。
内部のリブが高さがある為に、ヒケの予想が出ていますが
この部分は、外観部では無いので、許してもらう予定です。
多分、ほぼヒケ無しで成形出来ると思います。
数値上も、最大で0.0075ミリなので。
また、エアトラップ(空気だまり)もちょうど
PLラインやスライドの割り線の付近に来ているので
そこから、エアが抜けるでしょう。
もし、足りない場合は、0.02㎜程度のガスベントを切る予定です。